from Japan
遠野物語
漫画: 鯨庭 原作: 柳田国男 監修: 石井正己
これらはすべて、本当にあった実話である。
雪⼥、ザシキワラシ、天狗、河童、オクナイサマ――遠野の郷に伝わるさまざまな民間信仰や伝承を収めた『遠野物語』。遠野地方出身の佐々木喜善が語り、柳田国男が筆記し、現地での調査を経て編纂する形で出版された。
⽇本⼈の死⽣観や⾃然観が凝縮され、「⽇本⺠俗学の出発点になった」とも称される作品を⼤胆コミカライズ。「オシラサマ」「河童」「狐」「御犬」といった神や妖怪・動物たちの物語を結び直し、現代に蘇らせる。
- 定価:
- 1,320円(本体1,200円+税)
- 発売日:
- 2024-09-20
- 判型:
- A5判
- ISBN:
- 9784046059277
STORY
あらすじ
-
「馬と花冠」—— オシラサマ
その昔、ある娘が馬と恋に落ちた。その恋の行方は……?
東北地方に古くから伝わるオシラサマ信仰。オシラサマは養蚕の神、狩りの神、女性の病気の神、よいことやわるいことを知らせてくれる神などとして崇められている。その由来の物語。 -
「狐は夢」—— 狐
船越にとても仲のよい夫婦がいた。夫の漁師が吉利吉里へ出かけたが、その帰りが遅くて妻は心配になり……。
その昔、狐は人間に化けて人を騙すと信じられていた。また、すぐに浮遊してしまう魂の「軽やかさ」を描いた、二重に怪しい物語。 -
「おおかみがいた」—— 経立
『遠野物語』が発刊された明治末期には、ニホンオオカミはすでに絶滅していたが、遠野あたりでは御犬と呼んだ狼の話が伝わった。御犬の経立は年を取った狼のことで、特に恐れられた。
なぜ、御犬は滅びることになったのか。人間と自然の関係が失われ始めた頃の物語。